語られることの少ないインデックス投資のデメリット
私は通常NISAの枠内でETF投資をすることがメインの投資手法です。
上場投資信託(ETF)はインデックス投資ですが、メリットばかりに目を向け、デメリットを把握し切れていないと感じました。
投資の手法に最適解はありませんし、個別株とインデックスのどちらが良いかという話ではありません。
今回は、語られることの少ないインデックス投資のデメリットについてご紹介します。
インデックス投資の10個のデメリット
銘柄入れ替えやウエイト変更の際に損する
語られることの少ないインデックス投資のデメリットに、銘柄入れ替えやウエイト変更に関わる損失というものがあります。
いわゆる、プロ投資家の踏み台という現象です。
インデックスの組み入れから外れる銘柄は値を下げ、新たに組み入れられる銘柄は上がります。 インデックス投資では、安くなった銘柄を外し、高くなった銘柄を入れることになります。
実際に、2000年4月の日経平均の銘柄入れ替えでは大きく損を出しました。
しかし、上記のような現象はインデックス投資が一般的になってきたこともあり、規模は少ないので無視しても良いという考えになっています。
信託報酬などの経費がかかる
個別株では報酬や管理手数料はかかりません。 インデックスの運用では、銘柄入れ替えやウエイト変更に費用がかかります。
インデックス投資では、そのコストを投資家が負担することとなります。 株価が横ばいの場合コストの分、損をします。
また、インデックスと同じ銘柄を個別に買っていけばそのコストはかかりません。
値上がりを無視した場合、コストの分確実に損をすることは覚えておいた方がよさそうです。
出口戦略が難しい
長期でインデックス投資を行う場合、プラスリターンを得ることが出来るでしょう。
しかし、無配当や配当の少ないインデックス投資の場合、利益が出ていても利益を確定しない限りはリスクにさらされます。
インデックス投資のように、1つの銘柄で分散投資を行うことは、複数銘柄で分散投資をする場合と比べて利益の確定が難しいといえるかもしれません。
損出しが出来ない
個別株の場合、損が出ている銘柄で損出しすることによって利益にかかる税金と相殺することも可能です。
複数のインデックスに分散することで解決しますが、インデックス投資のメリットであるシンプルさを損なうこととなります。
インデックス投資のように、1つの銘柄で分散投資を行うことは、複数銘柄で分散投資をする場合と比べて税金の管理が難しいといえるかもしれません。
株主優待がもらえない
日本では大変人気のある株主優待ですが、インデックスで投資をした場合は株主優待の権利はありません。
インデックスの優待は、換金して組み入れたりすることで投資家の損にならないようにされますが、株主優待の楽しみがない点はデメリットでしょう。
投資対象が少ない
国内の証券会社で購入できる投資信託やETFも増えてきましたが、まだまだ銘柄は少ないといえます。
自分にピッタリなインデックスが見つからない可能性は大いにあります。
大きな利益を得ることができない
インデックスによる投資は、市場平均のリターンとなりますので個別株のように短期的に大きな利益を得ることはできません。
分散投資によってリスクを抑える代わりにリターンも抑えられます。
退屈で地味
インデックスの日々の値動きは大きくても数%と、個別株と比べると退屈で地味です。
リスクも少なく、リターンも少ない退屈な投資ですので、株価に一喜一憂したい人には向いていないでしょう。
私は、ETFをメインに個別株や債券、リート、優待銘柄を組み合わせて投資しています。
投資経験が積めない
個別株の株価は決算やニュース、権利日などに大きく左右されます。
インデックスは、なぜそのような値動きをしたかが、個別株と比べてわかりづらいです。
市場全体の動きをつかむことは難しく、動きを読まなくてよいというメリットにもつながりますが、投資の経験値という点では個別株投資のほうがより多くの経験を積めるのではないでしょうか。
投資先を細かく選べない
インデックスの組み入れ銘柄は、指標にそって選ばれます。
投資したくない銘柄が含まれている場合や為替ヘッジの有無など、投資対象が少ないインデックス投資ゆえの選択肢の少なさはデメリットです。
デメリットを把握したうえで納得感のある投資を
私は、投資に一番大切なことは納得感であると考えています。
納得感を得るため、デメリットも踏まえたうえで考慮していきたいです。
インデックス投資の最大のメリットはリスク管理
インデックス投資の最大のメリットは分散投資によるリスク管理だと考えています。
リスクを分散することで、リターンも軽減されることは必然なのかもしれませんね。