グローバル3倍3分法ファンドは資産総額が半年で100倍以上となるヒットで、それ以降いくつかのレバレッジバランスファンドが設定されました。
それらの商品と、グローバル3倍3分法ファンドを比較し、レバレッジバランスファンドの今後を考察します。
- グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
- ウルトラバランス世界株式
- 米国3倍4資産リスク分散ファンド
- 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)
- グローバル3倍3分法ファンドは本気度が伝わってくるが。。。
- 11月15日にはUSブレインの設定も
- レバレッジファンドが流行りもので終わらないためにも後発の成功が必要
グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
- 株式 60%
- REIT 40%
- 債券 200%
- 合計 300%
純資産額 | 662億8200万円 |
実質コスト | 0.54% |
以前記事にした、話題のレバレッジバランスファンドのグローバル3倍3分法ファンドから紹介です。
資産総額と基準価格の伸びがすさまじいです。
こちらのヒットを受け、いくつかのレバレッジバランスファンドが設定されました。
それらの商品と、グローバル3倍3分法ファンドを比較していきます。
グローバル3倍3分法ファンドについて、詳しくは過去の記事をどうぞ
ウルトラバランス世界株式
- 世界株式:80%程度
- 先進国債券:175%程度
- 金:35%程度
- 合計 290%程度
世界株式は現物、債券と金は先物です。
グローバル3倍3分法との違いはREITが無いことと金があることです。
債券と株式の逆相関が崩れているという観点からは金が投資対象として含まれている点は魅力的に映ります。
純資産額 | 4億9000万円 |
実質コスト | 0.73% |
2019/08/23の設定日からの基準価格と資産総額の推移はあまりよくありません。
現時点ではグローバル3倍3分法の代替とは成り得ませんが、今後資産の流入が増えてくるようですと、金への分散投資という観点から検討対象となるかもしれません。
グローバル3倍3分法ファンドも半年後から急に資産が増えました。
ウルトラバランス世界株式も半年後の数値に期待しています。
米国3倍4資産リスク分散ファンド
- 世界株式:80%程度
- 先進国債券:175%程度
- 金:35%程度
- 合計 290%程度
こちらはりそな銀行での取り扱いしかなく、純資産額も40百万円しかないので投資対象とはしづらいでしょう。 2019/10/15の設定来からの伸びもありません。
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)は2019/11/05に設定された新しいレバレッジバランスファンドです。
- 米国株式:90%程度
- 米国債券:270%程度
- 合計 360%程度
他のレバレッジ型ファンドよりもレバレッジが効いていますが、3.6倍という数値にとくにこだわりはないようで、あくまでも株の3倍を債券先物で配分することを基本としているようです。
※米国株式への投資は、上場投資信託証券に加えて株価指数先物取引を活用する場合があります。 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド 目論見書より引用
目論見書のこの文面から、米国株は基本は現物での投資になるようですが先物での取引もあるようです。
純資産額 | 3億1300万円 |
実質コスト | 0.4945% |
実質コストはグローバル3倍3分法ファンドよりも抑えられているようです。
目論見書の数値なので、これよりもコストはかかってくるでしょうが、信託報酬だけを見ると0.425%と、グローバル3倍3分法ファンドの0.4752%よりも0.05%ほど低く抑えられており、実質コストも意識して下の数値で設定してくることが予想できます。
2019/11/05の設定来からの数日のデータしかありませんが、順調に資産総額も増えています。
米国株の比率を高めたいのであれば、グローバル3倍3分法ファンドとの併用も相性がよさそうです。
グローバル3倍3分法ファンドは本気度が伝わってくるが。。。
グローバル3倍3分法ファンドの目論見書は非常によく作りこまれており、一般の方が見てもなんなくわかるような構成になっています。 一方で、今回紹介した他のレバレッジバランスファンドの目論見書は、正直、投資経験のない人にはわかりづらい内容です。
グローバル3倍3分法ファンドは地方銀行での取り扱いを強みにしており、銀行の担当が紹介しやすいようにパンフレットも作られています。
まだまだ銀行を通じた投資がかなりの比率を占めており、こういった投資信託商品も目論見書や運用報告書を投資未経験者に向けて作りこむ必要性があるのではないかと感じました。
11月15日にはUSブレインの設定も
USブレインは米国の株式・債券・リート・金を投資対象としており、AI(人工知能)が運用を行う点が特徴的です。
また、レバレッジも1倍・3倍・5倍と3つの中から選ぶことが出来ます。
しかし、取扱いの証券会社が「エース証券」と「東洋証券」の2つのみとなっており、実質的には投資対象とはなりづらいものとなっています。
レバレッジファンドが流行りもので終わらないためにも後発の成功が必要
私個人としては、レバレッジバランスファンドは非常に魅力のある商品で応援しています。
積立NISAの対象とはならない点など、初心者には扱いにくい点もありますが投資の多様性という観点から、新しい投資商品が生まれることは良いことではないでしょうか。
単なる流行りもので終わらないためにもグローバル3倍3分法ファンド以外の後発の商品から成功が出ることを願っています。