NISAで分配金をもらうETF郎の配当生活までの記録ブログ

2022年に700万、理想目標として1000万(年配当50万)を目指して運用していきます。NISAの非課税枠でETF(上場投資信託)を積み立てて資産を形成し、配当金によるセミリタイア生活を目指します。

【2529】野村株主還元70は高配当に加え自社株買いによる株価上昇も期待できるETF

NEXT FUNDS 野村株主還元70(2529)

NEXT FUNDS 野村株主還元70(2529)は、予想配当利回りが3.38%となる高配当ETFで、高配当に加え、自社株買いによる株価上昇のキャピタルゲインも期待できる魅力的な商品となっています。

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概要

コード 2529
名称 NEXT FUNDS 野村株主還元70
連動指数 野村株主還元70
上場日 2019/4/19
信託報酬(税抜) 0.28%
決算日 1,4,7,10月

2019年4月に上場された新しいETFです。
信託報酬は0.28%で、決算は年4回と標準的です。

特徴

野村株主還元70は、国内金融商品取引所に上場する普通株式(ただし、東証33業種分類の「銀行業」、「証券、商品先物取引業」、「保険業」、「その他金融業」に属する銘柄は除外する)の中から、配当及び自社株買い等を基にした定量的な指標によって積極的に株主還元を行っている70銘柄を選定して構成銘柄とする株価指数である。個別銘柄の組入ウエイトは浮動株調整時価総額に比例する(ウエイト上限は2%)。

  • 過去3年間の実績配当・自社株買い・増資に基づいた「ネット総還元利回り」の高い70銘柄を選定
  • 分散投資と流動性のバランスに配慮し、浮動株調整時価総額でウエイト付け(ウエイト上限は2%)
  • 東証33業種分類の「銀行業」、「証券、商品先物取引業」、「保険業」、「その他金融業」に属する銘柄は除外する
  • 構成銘柄は年1回見直される

野村株主還元70 - 野村證券金融工学研究センター より引用

基となる指数、野村株主還元70は金融系を除いた業種の中から、配当及び自社株買いを行っている70の銘柄で構成される指数です。 ウエイト上限は2%となっており、特定の銘柄に指数が左右される心配も少ないです。

70という銘柄数は分散という観点からは少なく感じますが、パフォーマンスを求めるのであれば銘柄数は絞ったほうがリターンはよくなります。

株主還元による資本効率向上に伴うリターン獲得を目指す

配当や自社株買いにより積極的な株主還元を行っている企業に投資することで、資本効率向上に伴うリターン獲得を目指すことをコンセプトに開発された。株主還元の積極性を測る定量的な指標として、過去 3 年間の配当と自社株買いの総額から増資総額を控除したネット総還元額に基づく「ネット 総還元利回り」を用いている。

株主還元は大きければ常に良いというわけではない。しかし、株主から集めた 資本を有効活用できない場合には、過剰な資本を株主に還元した方が、資本効率を高め企業価値および株価リターンの向上につながるものと考えられる。 実際、株主還元を積極的に行った銘柄を組み入れた本指数は、過去約 11年間において、TOPIX を年率 3.8%アウトパフォームしていた。

定期入替の際には時価総額に基づくウエイト付けを行 うが、個別銘柄のウエイト上限を 2%とする。これにより、小型銘柄へのウエイトを小さくしながら特定の大型銘柄への過度の集中を避けることができ、イ ンパクトコスト低減と分散投資の両面に配慮している。

リサーチレポート「野村株主還元70-積極的な株主還元を行う70銘柄を組み入れ」(2019年3月19日) より引用

株主還元が必ずしも良いというわけではありませんが、東証一部に上場する国内株の全銘柄2000社強からなるTOPIXを大きくアウトパフォームしています。

これは、日本の企業が株主から集めた資本を有効活用できていないためです。
有効活用できないのであれば、株主に還元した方が企業価値を高めることにつながります。

また、特定の大型銘柄への過度の集中を避けるよう、分散が考慮されています。

リターンはTOPIXを年率3.8%アウトパフォーム

  野村株主還元70 TOPIX
リターン 9.21 5.46
リスク 17.1 18.76
リターン/リスク 0.54 0.29

過去約 11 年間のリターンはTOPIXを年率3.8%アウトパフォームしており、投資効率を図るリターン/リスクはTOPIXと2倍近い差をつけています。

リスクはそれほど変わりませんが、リターンと投資効率は大きく上回ります。

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組み入れ銘柄は割合上限2%で分散

割合 銘柄名 シンボル
2.55% 楽天 4755
2.50% ファナック 6954
2.48% 東京エレクトロン 8035
2.29% 富士フイルムホールディングス 4901
2.19% HOYA 7741
2.13% SUBARU 7270
2.06% 武田薬品工業 4502
2.05% 積水ハウス 1928
2.04% 日東電工 6988
2.02% キリンホールディングス 2503
2.01% 伊藤忠商事 8001
2.00% アステラス製薬 4503
1.99% 本田技研工業 7267
1.98% 三井物産 8031
1.96% 大成建設 1801
1.95% 日本製鉄 5401
1.94% 日本電信電話 9432
1.94% ブリヂストン 5108
1.94% トヨタ自動車 7203
1.92% キヤノン 7751
1.92% いすゞ自動車 7202
1.91% 丸紅 8002
1.88% 日産自動車 7201
1.88% 住友商事 8053
1.87% 東京瓦斯 9531
1.86% 住友電気工業 5802
1.82% 日本郵政 6178
1.81% 日本たばこ産業 2914
1.80% 日本航空 9201
1.79% 大東建託 1878

大きく値を下げている日産や嫌気されることも多いたばこ銘柄も含まれていますが、高配当+自社株買い銘柄の美しいポートフォリオではないでしょうか。

組み入れ銘柄は過去3年間の株主還元の平均値で決まりますので、直近で大きく値を下げている銘柄も組み入れ対象となります。

70の銘柄で構成されますので、個別買いでは避けているような銘柄も含まれることがあるでしょうが、リスクをとる価値はあるでしょう。(指数的にはリスクは少ないとされています)

配当利回りは3.2%~3.6%で推移

指数の過去1年間の配当利回りは3.4%前後で推移しています。 実際の分配金は2019年7月は0円でしたが、2019年10月には100株あたり1300円でした。

上場したばかりで分配金は安定していませんが、10月に分配金が出たことで投資対象の選択肢としてあがってくることでしょう。

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指数予想配当利回り

指数予想配当利回り (2016年1月4日~)より作成

国内株に分散投資するのであれば選択肢に

いままでも高配当株の国内ETFはありましたが、利回りが良い、すなわち株価が低迷している銘柄のため、市場の成長局面でキャピタルゲインが得られないという問題点がありました。

2529は、自社株買いによるキャピタルゲインも狙えるETFです。

国内版のSPYDのような存在になれるか、今後も注目です。

www.nisa-etf.work