- 債券ETFの値幅は超安定的で利回り3%
- 債券ETFは株安時に値が上がる
- 米国株手数料の引き下げにより債券をポートフォリオに組み入れやすくなった
- AGG・BND・SPABの比較
- 株安時に備え、債券を取り入れることは投資効率を上げる意味でも重要
AGGの利回りを向上させたAGGYについてはこちらに記事で紹介しています。 www.nisa-etf.work
債券ETFの値幅は超安定的で利回り3%
S&P500と債券ETFの比較チャートです。
S&P500と比較して、ほぼ平坦なことがわかります。
後に違うチャートが出てきますが、リーマンショック時でも7,8%程度の下落となっています。
債券ETFは株安時に値が上がる
債券は株と逆の値動きをするといわれています。
2019年8月、2018年12月には、株が下がり債券が上がりました。
米国株手数料の引き下げにより債券をポートフォリオに組み入れやすくなった
米国株の最低手数料が引き下げられたことで、少額から、高頻度で米国株の取引が可能となりました。
以前の最低手数料が5ドルだった場合は、個人投資家には米国株のアクティブな取引は難しい状態でした。
しかし、米国株の最低手数料が引き下げられたことで株高値圏では株を売り、債券を買い、株安値圏では債券を売り、株を買うといったトレードが現実的となりました。
また、各社とも今なら為替手数料もキャンペーンでお得になっています。
今回は、もっとも一般的なAGG・BNDに加えて、あまり一般的ではないSPABも比較していきます。
AGG・BND・SPABの比較
iシェアーズ・コア米国総合債券ETF | バンガード・米国トータル債券市場ETF | SPDR ポートフォリオ米国総合債券 ETF | |
---|---|---|---|
シンボル | AGG | BND | SPAB |
連動指数 | ブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数 | ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックス | ブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数 |
経費率 | 0.05% | 0.04% | 0.04% |
利回り | 2.68% | 2.75% | 2.94% |
デュレーション | 5.91年 | 6.09年 | 6.03年 |
銘柄数 | 7000超 | 7000超 | 4000超 |
チャート
チャートの形は3銘柄ともほぼ同じです。
ほぼ同じだと思っていただけたら、この先の比較はいらないかもしれませんので飛ばしてください。
連動指数
連動指数はAGGとSPABがブルームバーグ・バークレイズUSアグリゲート指数、BNDがブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックスです。
両社の指数にあまり差はないようです。
経費率
経費率ではAGGが0.5%に対し、BNDとSPABは0.04%と上回っています。
古くから経費率を競ってきた関係にあり、年々引き下げを行っていることでも有名です。 どちらにせよ、0.05%でも0.04%でも気にしなくていい範囲かもしれませんね。
利回り
利回りはSPABがひとつ抜きんでています。
長期的にみれば、AGGとBNDではほとんど差がなく、SPABのほうが多少利回りは良いです。
多少といっても0.2%程度なのであまり変わらないかもしれません。
銘柄数
銘柄数はAGGとBNDが7000を超える分散となっています。
SPABも4000を超えていますので、十分な分散といえるでしょう。
デュレーション
デュレーションとは、残存年数を加重平均したものです。
債券への投資の平均回収期間であると言われています。
ですので、数値が低いほうが安定的で良いとされます。
3銘柄とも6%前後でそこまで差はありません。
デュレーション = 一定の利回り変動に対する債券価格変動の大きさを表すもの
信用格付け(クレジットリスク)
AGG | BND | SPAB | |
---|---|---|---|
Aaa | 73% | 68% | 72.05% |
Aa | 2.7% | 3.5% | 3.14% |
A | 10.4% | 11.0% | 10.53% |
Baa | 14% | 17.5% | 14.27% |
信用格付けも3銘柄ともに大きな差はありません。 最高格付けランクである、Aaaで7割前後占めていることからも、超安定的であるといえます。
3銘柄とも大差なし。私は利回り重視でSPABを選びます
3銘柄とも大差はありません。
時価総額の多いAGG、BNDを選ぶか、利回り重視でSPABを選ぶかは好みですね。
株安時に備え、債券を取り入れることは投資効率を上げる意味でも重要
米国株の最低手数料が撤廃されたことで、個人投資家が米国債券にアクセスしやすくなりました。
株高時に債券を仕込み、株安時に債券を売ったお金で株を仕込むことで投資効率を上げることができます。
ETF投資は投資にかける時間効率を上げる
個別銘柄の選定に時間をかける戦略もありますが、ETFを用いて投資にかける時間効率を上げる戦略もあります。
私は個別銘柄の選定に時間をかけていてはブログを書いている余裕はなくなってしまいます。
米国株の最大のデメリットであった手数料負けの心配がなくなったため、米国株投資のやり方もかわってくるのではないでしょうか。