iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF(PFF)は6%近い高い分配金利回りと安定的な値動きが魅力です。
しかし、現状私はポートフォリオに組み入れていません。ここでは、扱いが難しいPFFの考察をしていきます。
- 【PFF】 iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFとは
- 分配金利回りは5.9%で経費率は0.46%
- 構成銘柄は8割が金融関係で金融危機には弱い
- 平時の株価は超安定
- インカムゲインを優先するならあり
【PFF】 iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFとは
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF(PFF)は、米ドル建て優先株式・ハイブリッド証券を対象とした指数と同等の投資成果をあげることを目指すETF(上場投資信託)です。
優先株とは
優先株式とは、利益もしくは利息の配当または残余財産の分配およびそれらの両方を、他の種類の株式よりも優先的に受け取ることができる地位が与えられた株式である。優先株式は、普通株式よりも低リスクで社債よりも高リスクであり、そのようなメザニン・ファイナンスを好む投資家向けに発行されることとなる。
優先株式は各種の優先的取扱いをすると同時に他の種類の株式への転換を認めたり、株主総会における議決権に制限を加えることができる。例えば、利益配当を優先しつつ議決権を制限した株式は、株式会社の支配関係(株主比率)に変動を及ぼすことなく新株発行による資金調達を行うことができるので、社債(劣後債)の代替物として利用される。 優先株式 - Wikipediaより引用
優先株とは、配当や分配を優先的に受け取れる権利を持つ株式です。
一般的に、普通株式よりは低リスクで、社債より高リスクであるとされます。
ハイイールド社債ETFを上回る高利回りは魅力ですね。
利回りが高いということはリスクが高いことの裏返しでもあります。
【1497】iシェアーズ 米ドル建ハイイールド社債ETF(H有)については別の記事で考察しています。
分配金利回りは5.9%で経費率は0.46%
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF(PFF)の利回りは驚異の5.9%です。
日本で取引されている主要な海外ETFではトップです。
日本国内で上場されている東証ETFでは新興国債券(1566)には一歩及びませんが、次点のハイイールド社債ETFの5.1%を大きく上回る数値です。
経費率は0.46%と高めですが、それを補って余りある利回りです。
構成銘柄は8割が金融関係で金融危機には弱い
構成銘柄は米国が中心で、銀行や金融、不動産や保険など、金融に関連の深い銘柄が多数を占めています。
金融銘柄ということで、リーマンショックなどの金融危機などにはめっぽう弱く、リーマンショック時は50%程度まで株価を押し下げました。
しかし、その後半年程度で株価を戻していますので優秀なのではないでしょうか。
銘柄構成について、詳しくは公式サイトでご確認ください。
平時の株価は超安定
平時の株価は超安定的で、ここ10年ほど35ドル付近を推移しています。
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF(PFF)は株価の変動よりも、ドル円の為替相場の影響が強いといえるでしょう。
最近のドル円は110円前後で推移していますが、円安のときにドル建ての米国ETFは買いづらく、円高のときは売りづらいことに注意が必要です。
円高株高の時に仕込むのはありかも
円の価値が高く、他の株銘柄が高値のときに仕込むのはありかと思います。
投資先が見つからず、現金として遊ばせておくよりは、安定的なiシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF(PFF)に投資するという選択は理に適っているのではないでしょうか。
株安の局面でPFFから他銘柄に乗り換えることも検討できます。
インカムゲインを優先するならあり
PFFはキャピタルゲインはゼロです。
値上がりではなく分配金を期待して投資をすることになります。
このまま米国経済が発展していくのであれば、株価連動のETFに投資するでしょうが、このまま発展を続けるかというと疑問が残ります。
安定的な投資を目指すのであれば株価と逆の値動きをするものを含めてポートフォリオを組むでしょう。
しかし、PFFはリセッション時に大きく株価を下げる可能性もありますので、景気後退時の選択にも向きません。
現状、私には必要ない
現状、私はポートフォリオには組み入れていません。
株価上昇もひと段落し、押し目とも思えますので株は参入しやすいです。
また、ドル円為替相場も円高にも円安にもふれていませんので買い入れしづらいです。
もし取り入れるとすれば、株価と逆の動きをする債券の役割ではなく、現金に近い役割で保有することは検討できそうです。