NISAで分配金をもらうETF郎の配当生活までの記録ブログ

2022年に700万、理想目標として1000万(年配当50万)を目指して運用していきます。NISAの非課税枠でETF(上場投資信託)を積み立てて資産を形成し、配当金によるセミリタイア生活を目指します。

【SPYB】SPDR S&P 500 Buyback ETFは自社株買いに注目したキャピタルゲイン重視のETF

米国株の高配当ETFとしてはSPYDが有名で、買付代金ランキングの上位にも入りますが、同じ株主還元型のETFでも自社株買いに注目したETFもあります。

ここでは、自社株買いに着目したSPYBの銘柄紹介と考察をしていきます。

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【SPYB】SPDR S&P 500 Buyback ETFとは

SPYDはS&P500Buyback Indexの連動を目標としているETF(上場投資信託)です。

S&P500Buyback Indexとは、S&P500の中で「自社株買いの総額 を 時価総額で割った値」が高い企業100で 構成される指数です。

同じ株主還元に着目した、SPYDが配当で銘柄選定しているの対し、自社株買いに着目しているのがこのSPYBとなります。

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SPYD・SPYとの比較

ティッカー SPYB SPYD SPY
連動指数 SP500 Buyback Index S&P500高配当指数 S&P500
銘柄数 100 80 500
加重平均方法 均等加重 均等加重 時価総額加重
資産総額 (十億 USD) 1.964 22.213 275.577
経費率 0.35% 0.07% 0.09%
分配金利回り 1.59% 4.64% 1.84%

同じステートストリート社のSPYとSPYDと比較してみましょう。

SPYBとSPYDは均等加重平均

時価総額加重と均等加重では一長一短ありますが、大型株の比重が高くなることをどう捉えるかですね。
分散性も低く、経費率も低いのでS&P500でいいならそれが最適解のようにも思えます。

FANGなどの大型株の成長が怪しいと思うならば、均等加重のETFは選択肢に入ります。

資産総額も少なく経費率はかなり高め

経費率は0.35%とかなり高めです。
100社への分散しか出来ないのにこの経費率の高さは割高に感じます。

資産総額が高くなってくると経費率も下がってくるでしょうが、SPYDの経費率を見ると、いまは配当に注目している投資家が多いことがうかがえますね。

今後、自社株買いという株主還元のスタイルがどれだけ受け入れられるかがこのETFを左右していきそうです。

自社株買いのETFだが分配金も少し出る

SPYBは自社株買いに注目したETFですが、分配金も出ます。
配当ではなく自社株買いに資金を回すことによって株主に還元するスタイルですが、分配金も少し出ています。

チャートの比較

SPYDと比較するとパフォーマンスは上です。
SPYDが安定的な値動きに対し、SPYBは下がるときは下がるものの、上がるときはしっかり上がっています。

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SPYBとSPYDとの比較チャート

SPYと比較するとパフォーマンスは下です。
だったら、SPYでいいじゃないかとなってしまいます。

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SPYBとSPYの比較チャート

インデックスで比較するとリターンは上

www.ota-toushi.com

上記のサイトでは過去10年のリターンをインデックスで比較しています。
均等加重のほうがリターンが良いことも考察されています。

インデックスでは上回っていても、実際のETFでは上回ることができない残念な状態になっているようです。

組み入れ上位銘柄

組み入れ銘柄 割合
Biogen Inc (BIIB) 1.25%
United Rentals Inc (URI) 1.10%
Lam Research Corp (LRCX) 1.09%
Hewlett Packard Enterprise Co (HPE) 1.08%
Harley-Davidson Inc (HOG) 1.08%
NVR Inc (NVR) 1.08%
Morgan Stanley (MS) 1.07%
O'Reilly Automotive Inc (ORLY) 1.06%
Bank of America Corp (BAC) 1.06%
Caterpillar Inc (CAT) 1.05%
NetApp Inc (NTAP) 1.05%
JPMorgan Chase & Co (JPM) 1.05%
Zions Bancorporation NA (ZION) 1.05%
McKesson Corp (MCK) 1.05%
Rockwell Automation Inc (ROK) 1.05%

S&P500とずいぶん顔ぶれが違いますね。
FANGなどは時価総額が大きすぎて外れているのでしょうか。

無配当のイメージがあるので少し以外でした。

組み入れセクターの割合

セクター 割合
Financials 23.66
Information Technology 19.98
Consumer Discretionary 17.29
Industrials 12.64
Health Care 10.24
Energy 5.54
Materials 4.36
Utilities 2.23
Real Estate 2.04
Communication Services 1.01

IT関連の割合がS&P500と比べて少ないですね。
各社の資産総額に影響しない、均等加重のメリットであると感じます。

魅力的なETFだが、経費率の高さと出来高が少ない点が残念

NISAの非課税枠では、配当などのインカムゲインを積極的に狙っていきたいと思いますが、NISAの制度終了やセミリタイアしてからの資産の切り崩しを税コストの面から考えるとキャピタルゲインにシフトしていく必要があると考えています。

いまは空前の高配当ブームで国内外のETFで無配当のものはほとんどありません。

今回紹介したSPYBは無配当ではないものの、キャピタルゲインを狙った珍しいETFで、値が下がったところで購入も検討していきたいですが、いまは普通にS&P500ETFのほうが最適解に近いように感じます。

今後、自社株買いに注目が集まってくるようなことがあれば、第一候補のETFとなりそうです。

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