楽天VTIの人気も高まり、VTIってなに?と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、世界第3位の資産総額を誇る大人気米国ETFのVTIを紹介します。
- VTIの概要(2019年7月31日現在)
- VTIのトータルリターン
- VTIの構成銘柄
- VTIのセクター別の構成比率
- 利回り
- VTIは世界最高水準の経費率0.03%で米国株式全体に投資できるおすすめETF
VTIの概要(2019年7月31日現在)
名称 | バンガード®・トータル・ストック・マーケットETF |
---|---|
ティッカー | VTI |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
経費率 | 0.03% |
構成銘柄数 | 3604 |
純資産総額 | 3位 |
決算月 | 3,6,9,12月 |
純資産総額はSPYに次いで世界第3位となっています。 歴史あるSPYやIVVにはかないませんが、世界でも屈指の人気ETFであるといえます。
経費率も0.03%と、ETFや投資信託すべてを合わせてもトップの水準です。
投資アプローチ
- CRSP USトータル・マーケット・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。
- グロースおよびバリュースタイルに分散した大型株、中型株および小型株へのエクスポージャーを提供します。
- インデックス・サンプリング法を用いたパッシブ運用です。
- ファンドはフルインベストメントを維持します。
- 低経費によってトラッキングエラーを最小限に抑えます。
ベンチマークについて
米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動したパフォーマンスを目指します。
バンガード・インベストメンツ・ジャパン - 商品案内 - バンガードETFより引用
S&P500連動ETFのSPYやIVV、VOOとの違いは、小型株をカバーしているかどうかです。
S&P500はアメリカを代表する大型株から構成されていますので、S&P500連動ETFは中小型株はカバーしていません。
VTIは3604銘柄を含み、中小型株までカバーしていることが最大の特徴です。
小型株効果とは
株式の時価総額が小さい小型株は、大きい大型株よりも収益率が相対的に高くなりやすい傾向にあること。理論的に説明できない相場のアノマリー(経験則)の一種。小型株は市場での注目度が低いため割安に放置されやすく、また今後の利益成長が期待できる株として収益が得られやすいとされている。
小型株効果|証券用語解説集|野村證券より引用
VTIがカバーする小型株は割安となりやすいため、大型株よりも収益率が高いとされています。
大型株のS&P500よりもリターンの期待値は高いというわけですね。
その分、値下がりも激しいですので注意が必要です。
VTIのトータルリターン
四半期 | 1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 設定来 |
---|---|---|---|---|---|
14.04 | 8.78 | 13.52 | 10.34 | 16.08 | 7.11 |
※四半期は2019年3月31日までのトータルリターン
設定来で7%のリターンとは、米国株のパワーを感じますね。
SPYやVOOと比較するとほとんど差はありませんが、ちょっぴりVTIのほうがパフォーマンスが良いです。
VTIの構成銘柄
銘柄 | 割合 |
---|---|
Microsoft Corp. | 3.2% |
Apple Inc. | 2.8 |
Amazon.com Inc. | 2.6 |
Alphabet Inc. | 2.5 |
Facebook Inc. | 1.4 |
Berkshire Hathaway Inc. | 1.4 |
Johnson & Johnson | 1.3 |
Exxon Mobil Corp. | 1.2 |
JPMorgan Chase & Co. | 1.2 |
Visa Inc. | 1 |
純資産総額に占める上位10銘柄の割合 | 18.60% |
2019年6月30日のデータでVTIは3604銘柄で構成されています。
上位5銘柄はgafamと呼ばれ、世界の時価総額でもトップ5となっています。
Alphabetは聞きなれないかもしれませんが、googleの会社です。
まさに、世界を支える米国株式全体に投資ができるのがこのVTIということですね。
VTIのセクター別の構成比率
セクター別の構成比率(普通株式の割合比較) | |
---|---|
テクノロジー | 20.4% |
金融 | 19.0% |
資本財 | 13.5% |
消費者サービス | 13.4% |
ヘルスケア | 13.2% |
消費財 | 7.9% |
石油・ガス | 5.1% |
公益 | 3.2% |
素材 | 2.4% |
通信サービス | 1.9% |
テクノロジーや金融の比率が高く、アメリカの産業構造を表していますね。
利回り
VTIの過去10年の分配金実績
分配金実績($) | 支払基準日 |
---|---|
0.248 | 2009/09/28 |
0.358 | 2009/12/24 |
0.236 | 2010/03/29 |
0.269 | 2010/06/28 |
0.297 | 2010/09/28 |
0.346 | 2010/12/27 |
0.283 | 2011/03/29 |
0.283 | 2011/06/28 |
0.306 | 2011/09/27 |
0.361 | 2011/12/23 |
0.308 | 2012/03/28 |
0.346 | 2012/06/27 |
0.364 | 2012/09/26 |
0.545 | 2012/12/24 |
0.364 | 2013/03/26 |
0.386 | 2013/06/26 |
0.429 | 2013/09/25 |
0.494 | 2013/12/24 |
0.423 | 2014/03/27 |
0.42 | 2014/06/26 |
0.465 | 2014/09/26 |
0.561 | 2014/12/24 |
0.508 | 2015/03/27 |
0.468 | 2015/06/30 |
0.508 | 2015/09/29 |
0.583 | 2015/12/23 |
0.48 | 2016/03/17 |
0.469 | 2016/06/16 |
0.539 | 2016/09/15 |
0.727 | 2016/12/22 |
0.542 | 2017/03/28 |
0.575 | 2017/06/23 |
0.553 | 2017/09/25 |
0.673 | 2017/12/22 |
0.5661 | 2018/03/23 |
0.6034 | 2018/06/25 |
0.7142 | 2018/10/01 |
0.7209 | 2018/12/26 |
0.772 | 2019/03/26 |
0.5472 | 2019/06/18 |
過去10年間の分配金は概ね右肩上がりに上昇しています。
12月に少し多めに分配される傾向があるようです。
VTIの分配金利回りは1.85%
VTIの分配金利回りは1.85%です。
DVV、HDV、SPYDなどの高配当株ETFと比べるとかなり低いです。
理由は構成銘柄に無配株が多く含まれているからです。
無配となっている企業は、配当を出すよりも成長に投資していますので、インカムゲインではなくキャピタルゲインを狙えるETFとなっています。
VTIは世界最高水準の経費率0.03%で米国株式全体に投資できるおすすめETF
VTIは世界最低水準の経費率0.03%で米国株式3603銘柄に分散投資できる商品です。
過去のパフォーマンスも設定来7.11%とお墨付きです。
ETFはなんだか難しそう、と思っている初心者の方にもおすすめできる銘柄です。